2014年10月16日

【ミャンマー少数民族支援】エコサントイレ建設 前半

みなさん、ミンガラ―バー(こんにちは)!ミャンマー、パ・アン事務所の調整・会計担当、小林です。ミャンマーはまだまだ雨季のはずですが、最近は快晴の日々が続いており、灼熱の毎日です。

さて、ミャンマー事業では、衛生環境改善支援として、環境に負荷のかからないし尿分離型のエコサントイレ導入を行っています。ミャンマー、特に農村部では、トイレの導入が進んでおらず、草むらをトイレ代わりにしている状態です。事業実施対象村のシュエドゥ村では152世帯中52世帯、メティヨ村では37世帯中27世帯がトイレを所有していません。また、一般的なトイレも、地面に穴を掘って排泄物を流し込むというもので、地下水や土壌の汚染につながる可能性もあります。また、雨季には、トイレからし尿があふれ出してしまう危険性もあります。

当会では、これまでにマラウイで1,000基以上のエコサントイレを建設してきましたが、ミャンマーでのエコサントイレ導入には、大きな問題がありました。マラウイとは異なり、ミャンマーでは、排せつの後に、水でおしりを洗う習慣があります。便を堆肥・肥料に変身させるには、水分が混入されてはダメなのです。このため、まず7月に、日本人建築専門家に現地調査を行ってもらい、ミャンマーの文化や風土に適したエコサントイレを設計してもらうことから始まりました。

続いて、8月に、エコサントイレの説明会を行い、モデル世帯の選定と、エコサントイレの建設を実際に行う10名の「エコサン・ビルダー」の選出を行いました。開発の事業は、ものをあげるだけでは、うまくいきません。住民の方々の自助努力促進のため、また、「自分たちのものなんだ!」というオーナーシップ増進のため、事業対象村のトイレを持たない世帯から、建設のための資機材を一部負担しても参加したいという希望者が選ばれました。

そして、今回、9月9日〜18日に、日本人建築専門家によるモデル基2基の建設を通じたビルダーへの技術移転を行いました。モデル基2基は、住民からの聞き取りを踏まえ、公共性が高いこともあり、メティヨ村の小学校に建設することになりました。ちょっと前置きが長くなってしまいましたが、今回は、モデル基建設前半(9日〜13日)の様子をお伝えしたいと思います。

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まず1日目は、し尿分離に大切なフロア部分をつくります。真ん中の穴がおしりを洗った水の排水用で、両側の2つの大きい穴が便用、小さい穴が尿用です。

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次に、学校の裏の地面を平らにし、トイレの基礎部分を作ります。

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2日目からは、便を貯めるタンク部分の建設に取り掛かりました。

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タンク部分の端と端が同じ高さになっているか、確認します。

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9月のミャンマーは雨季まっただ中で、天候が心配の種でした。5日目に、日本人建築専門家の方と、朝に現場に到着すると、ブルーシートで簡易の屋根を作り、作業をすでに開始している姿が見られました。ビルダーのみなさん、本当に真面目&熱心です。

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日本人建築専門家の左官の技術にも興味深々です。積極的に「確認してください!」と声をかけてくれます。真剣な眼差しですね。

4日目までに、タンク部分の建設を完了して、エコサントイレ建設の前半は終了です。雨ニモ負ケズ、建設計画通りに進みました。次回は、モデル基建設後半分について、アップしたいと思います。

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2014年10月14日

【ミャンマー少数民族支援】ボランティア研修・家族計画

ミンガラーバー!ミャンマー、パ・アン事務所の遠藤です。
今回は、保健ボランティア研修で行われた家族計画の講義についてお伝えします。

母子の健康、家族の経済的状況を考慮し、子どもの数や出産間隔を調節することを家族計画と呼びます。
家族みんなの健康と幸せのために、家族にとって最も適切な数の子どもを、
適切な時期に、適切な間隔で産めるように、妊娠・出産に計画性を持たせることです。

私たちのプロジェクトサイトの村では子どもの数が多い家庭が多く、
中には子どもが8人とか11人という家庭もあります。
妊娠を希望していないのに避妊をしていない夫婦が多く、計画外妊娠もめずらしくありません。
子どもの数が多いと育児が大変なだけではなく、経済的負担も大きくなります。
妊娠回数が多すぎると、母親が出産後に出血などの原因によって死亡する危険性も高まります。
また、母子の健康のためには子どもを産む間隔を2年あけることが推奨されていますが、
子どもを産んでから一年未満で再び妊娠する人もいます。
出産間隔が短いと、早産などのリスクが高くなると言われています。

サブセンターと呼ばれる村の医療施設では、経口避妊薬、注射薬、男性用コンドームが無料で提供されています。
では、なぜ村の人たちは避妊をしないのでしょうか。

妊娠を望んでいないのに避妊をしていない既婚女性に聞いたところ、
その理由の多くが「避妊をすると病気になるから」でした。
経口避妊薬や注射薬のホルモン剤を使用すると、一時的に吐き気や胸の張りなど副作用がみられたり、
将来ある種の病気の発症リスクが上がったりする可能性があります。
子宮内避妊具(IUD)を留置すると、下腹部に痛みが出ることがあります。
そのため「避妊すると病気になる」と思い、使用したがらないということがわかりました。

ミャンマーでは、コンドームの使用が日本ほど一般的ではありません。
村の人も、コンドームという物も、どこでもらえるのかも知らない人が多かったのです。
サブセンターや病院ではコンドームを無料で配布していますが、もらう人がいないため使用期限が切れてしまうことが多いそうです。

そこでNICCOの保健ボランティア研修では、コンドームの使用方法について詳しく教える時間を設けました。
コンドームは安全で簡単な避妊法ですが、正しく使用しないと効果的に避妊できないため、
保健ボランティアさんにも村の人にも、誤解のないよう正確に使い方を説明しなければなりません。

これは、ミャンマーで実際にあった話です。
ある助産師が村の人に男性用コンドームの使い方を教える際、自分の指を男性器に例え、指にコンドームをはめて説明したそうです。
その後、「コンドームを使っていたのに妊娠した」という苦情が出たので、助産師は村の人にどのように使っていたのか聞いたところ、その人は教わった通り、自分の指にコンドームをつけて性交渉していたということがわかりました。

私たちの研修では当初、プラスチックのバナナを使ってコンドームの使い方を説明しようと計画していたのですが、誤解を避けるため、教育用の男性器の模型を用いて、具体的にわかりやすく説明することにしました。

そして研修で、講師が男性器の模型を取り出した時の様子がこちらです。

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「えー、何それー?!」

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講師が模型にコンドームを装着しながら、使用法と注意点の説明をしました。
性に関する話題なので、男性器の模型を使ったらボランティアの皆さんが恥ずかしい思いをするのではないかと心配していたのですが、講師の説明を真剣に聞きつつ、楽しく学ぶことができました。

コンドーム以外の避妊法についても、メリットとデメリットについて説明し、個人が各避妊法について理解したうえで自分に合ったものを選べるよう、幅広く学んでもらいました。

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初めて見る女性用コンドームに興味津々。

研修後は村で行われるワークショップを通して、地域の人たちにも家族計画についての知識を広めています。
性交渉や避妊についての話題が村の人たちに受け入れられるだろうか、という心配はありましたが、
多くの人が家族計画に関心を持っており、ワークショップでは質問も多く、コンドームを使ってみたいという声も聞かれています。

妊娠・出産は女性だけの問題ではありません。
男性も含め家族みんな、地域住民全体で考えていかなければならないことです。
NICCOの保健ボランティアは、地域の人々がより健康に生活していけるよう、コミュニティー全体を対象に日々健康教育を行っています。

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2014年10月07日

【ミャンマー少数民族支援】雨季中のプロジェクトサイトへの道

ミンガラーバー!(こんにちは。)タミンサーピービーラー?(ごはん食べた?)
ミャンマー、パ・アン事務所の遠藤です。
ミャンマーでは、この「ごはん食べた?」というフレーズがあいさつとしてよく使われます。
午後4時くらいの中途半端な時間にも聞いてくるので、昼食?夕食?何のごはん?と思いつつ、
私はとりあえずいつも「サーピービー(食べたよ)。」と答えています。

さて、今回は私たちNICCOスタッフがプロジェクトサイトへ行く時の移動の様子をご紹介します。

プロジェクトサイトであるチャイン・セイ・チの村へは、整備された広い舗装道路を選んでカレン州のお隣、モン州を通り、山を越え、川を越え、途中のんびり道行く水牛たちに邪魔されながら、約4時間かけて行きます。

途中の川に橋がないため、徒歩やバイクの地元の人は小さな舟で、車は大型船に乗り込み川を越えます。
この船はデッキいっぱいに車を乗せて川を往復しているのですが、車の乗船・下船に時間がかかり、船に乗れるまでしばらく待つことが多く、私たちはよく近くのお茶屋さんで時間をつぶしています。

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乾季の乗船時の様子(2014年5月)

ところが雨季になって川が増水し、7月に保健ボランティア研修のためプロジェクトサイトへ行く時には、
お茶屋さんが数件水没していました。

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(2014年7月)

増水のせいで川の両岸が浅瀬となり、大型船は岸につけないため、車は川の水に浸かりながら乗船・下船するので大変です。

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この7月の研修の後、雨季の間はしばらく大型船の運航が休止となってしまいました。それでも私たちは村に行かなければなりません。そこで最近は車ごと川を越えることは諦め、私たちは車を降りて地元の人と一緒に小さな舟で川を渡り、川の向こう側で他の車に待っていてもらい、スタッフ同士まめに連絡を取りながらプロジェクトサイトへ通っています。

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この小舟で川を渡ります。(2014年9月)

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舟の中はこんな感じです。通勤、通学する人、お坊さん、バイクごと乗り込む人と、朝のラッシュアワー(?)は多種多様な乗客で満員です。時には市場で買ったニワトリを持っている人などもいます。バイクを持っている人は中央に立ち、他の人は左右に分かれて座りますが、バランスが悪いと揺れる、揺れる。
おそらく外国人でこの舟に乗ったのは、NICCOの日本人スタッフが初めてだと思います。

9月のパ・アン事務所は大忙し。プロジェクトサイトでは保健ボランティア研修とエコサントイレ研修が同時進行で実施され、NICCOスタッフは入れかわり立ちかわりこの舟に乗って「通勤」していました。
「ディズニーランドのアトラクションみたい。」
「東京の満員電車の通勤とどっちが大変?」
なんて余裕の会話も最初のうちだけ。
時にはこの舟も岸に着けず、川の中で舟を降りて膝下まで水に浸かりながら岸まで歩くことや、
カッパを来て雨にうたれながら乗ることもあり、舟の通勤も楽ではありません。
このような状況でも、保健ボランティアやエコサントイレ・ビルダーの皆さんの一生懸命な姿に励まされながら、私たちパ・アン事務所のスタッフは地域の人々と一緒に日々がんばっています。


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