2015年04月07日

【ミャンマー少数民族支援】保健ボランティア研修・乳幼児の健康

こんにちは。ミャンマー、パ・アン事務所の遠藤です。
ミャンマーはもうすぐお正月です。お正月の前には水祭り(ダジャン)があり、新年を迎える前に一年の汚れを洗い流すため、皆で水をかけ合うそうです。最近、町の商店にはたくさんの水鉄砲が売っており、若者たちはダジャンに向けて髪を染め、だんだんお祭りが近づいてきた感じがします。

私たちのプロジェクトサイトのチャインセイチでは、先日チョウンカウン村とミャインゴン村の保健ボランティアを対象に、「母子保健研修」の一回目を実施しました。今回の研修テーマは「乳幼児の健康」です。
この研修は、花王株式会社様および、花王グループ社員様によるクラブ組織「ハートポケット倶楽部」様からのご支援で開催しました。

ミャンマーでは、5歳未満児死亡率が52と高く(*)、これは生まれた赤ちゃん1,000人のうち52人が5歳の誕生日を迎える前に亡くなることを意味します。日本の5歳未満児死亡率が3であることを考えると、52がとても高いことがわかると思います。
*出典:ユニセフ子供白書2014

ミャンマーにおける子どもの死亡の主な原因は、呼吸器感染症、下痢、はしかなどが挙げられ、栄養失調も関係しています。子どもの家族や地域住民が、子どもの健康に関する知識を深め、予防するために行動し、さらにより良い保健サービスへのアクセスがあれば、これらの疾病は予防できる可能性があります。

そこで、保健ボランティアさんが村の住民に正しいアドバイスを与え、助産師が行う乳幼児健診の補助業務ができるように、乳幼児がかかりやすい病気やその予防などについて学ぶ、母子保健研修を実施しました。

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講義中の様子

乳幼児の成長や栄養状態を把握するためには、体重の変化を知ることが重要です。そのために村のサブ・ルーラル・ヘルスセンターでは、定期的に乳幼児の体重測定が行われています。ミャンマーの乳幼児用の体重計は、ロンジーというロングスカートの布を体重計に取り付け、ロンジーに子どもを乗せて量ります。

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幼児の体重計の使い方を学んでいる保健ボランティア

乳幼児がかかりやすい感染症は、予防接種で予防することが可能です。サブ・ルーラル・ヘルスセンターでは、乳幼児の予防接種が月に一回無料で行われているのですが、村のお母さんの中には予防接種の重要性や必要性を理解していない人もおり、せっかくの保健医療サービスが活用されていないことがあります。
いつ予防接種が行われているのか、知らないお母さんもいます。村には電話を持っている人がほとんどいないので、予防接種が必要な子どものお母さんに連絡をとるのも簡単ではありません。
また、予防接種を受けた後は副作用で微熱が出たり、注射した部分が赤く腫れたりすることがありますが、これを病気になったと思い、子どもに予防接種を受けさせたがらないお母さんもいます。

このような問題を解決するために、村で起こりがちな事例をもとにケーススタディーを行い、保健ボランティアとしてできることを皆で考え、発表してもらいました。
さらに、予防接種や子どもの栄養の問題に対し、どう住民向けの健康教育をしたらよいか、保健ボランティア役とお母さん役のペアになってロールプレイも行いました。

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ケーススタディーの発表

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保健ボランティアからお母さんに予防接種のアドバイスをするロールプレイ

この研修の後、チョウンカウン村とミャインゴン村ではワークショップを開催し、保健ボランティアさんから、村の住民へ母子保健に関する知識を広めていきます。また、助産師と保健ボランティアで話し合い、公衆衛生活動を計画し、より多くの住民が保健医療サービスへアクセスできる方法を検討しています。

NICCOのミャンマー少数民族に対するプライマリ・ヘルスケアと衛生環境改善支援の一環である、保健ボランティア研修「母子保健研修」(全2回)は花王株式会社様と花王ハートポケット倶楽部様のご支援で開催しています。

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☆★☆ NICCOの活動に是非ご協力ください ★☆★

NICCO ミャンマー少数民族支援
http://www.kyoto-nicco.org/project/support/myanmar001.html

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2015年03月19日

【ミャンマー少数民族支援】保健ボランティア研修修了式

ミンガラーバー、ネーカウンラー。(こんにちは、お元気ですか?)ミャンマー、パ・アン事務所の遠藤です。

前回お伝えした応急処置の研修を最後に、メティヨ村、シュエドウ村、コクワ村の保健ボランティア研修が終了しました。

■保健ボランティア研修修了式の模様
NICCOミャンマー事業ではプライマリー・ヘルスケア支援の一環として、2014年3月から2015年2月の一年間で、3日間〜5日間の保健ボランティア研修を計6回実施しました。ボランティアさんは、政府が養成している地域保健ワーカー(CHW)のカリキュラムをもとに、プライマリー・ヘルスケアの概念や健康教育方法論をはじめ、
感染症、母子保健、慢性疾患、応急処置などを学びました。

ボランティアさんは、40℃近い夏の日も土砂降りの雨季の日もNICCOの研修に通ってくれました。
研修会場のあるチャインセイチから遠いコクワ村のボランティアさんは、毎回泊りがけで参加していました。

そして先日、研修の全てのカリキュラムを終え、修了式を迎えることができました。
修了式には、チャインセイチ・タウンシップ行政官長もいらっしゃいました。

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修了式でのスピーチ スゴー・カレン語であいさつ
(写真左)プロジェクトマネージャー・大場
(写真右)ミャンマー人スタッフ・リンダ

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ボランティア活動記録に長く使用できるノートを修了記念品として贈呈
(写真左)NICCO看護師・遠藤

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全員で記念撮影

ボランティアさんは研修を受ける度に村でワークショップを開催し、更に普段の生活の中でも住民の身近な相談役となり、多くの人のために健康教育を行っています。研修を受けるごとに知識が増し、村の公衆衛生のためにできることも増えて行きました。住民に手洗いの方法を教えることから始まり、1年経った今では乳幼児健診の補助や住民への広報など、村の助産師と協力して行政の公衆衛生活動を活性化させています。

研修後は引っ越しや出産などで今後の活動が難しい人もいますが、研修を受けたボランティアさんのうち8割近くの人が、これからも地域のために継続して健康教育や保健衛生活動をしていきます。NICCOの研修で得た知識をもとに、これからも多くの住民の健康増進のために活躍してくれることを願っています!



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2015年03月06日

【ミャンマー少数民族支援】応急処置の研修

ミンガラーバー。ミャンマー、パ・アン事務所の遠藤です。
外国人が少ないパ・アンでは、市場などを歩いているとみんなの視線を感じ、「どこから来たの」など、よく話しかけられます。
ところが最近、私はカレン族の人と間違われる頻度が増え、ロンジーというミャンマーのロングスカートをはいて買い物をしていると、地元の人に話しかけてもらえなくなりました。ミャンマーに馴染んでいるってことかもしれませんが、たまには外国人って気づいてほしい。何だか寂しさすら感じます。
そこで最近は、週末にわざと外国人とわかりやすい洋服を着て外出し、思惑通り「ジャパン?ジャパン?」と、再び注目を浴びています!

さて、プロジェクトサイトのチャインセイチでは、2月に保健ボランティア育成のための応急処置の研修が行われました。
今回の3日間の研修では、まず心臓のしくみや全身の骨についてなど簡単な解剖生理を学び、その後は応急処置の講義と、急病人が発生した時を想定した実技の練習です。

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■倒れている人がいたらどうしますか。

まず、意識があるか、呼吸はしているか、脈は触れるか、顔色や体温など、全身の観察をします。血圧が下がっているようであれば足を高くし、重力により心臓へ戻る血流を増やします。
呼吸・循環が確認できない時は、心肺蘇生法を開始して応援を待ちます。ボランティアさんは、人形を使って心肺蘇生法の練習もしました。

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■三角巾を使った演習では、様々な包帯の仕方を学びました。


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医療物品がそろっていない村では、身近にあるものを工夫して利用しなければなりません。医療用の包帯やシーネ(固定用の添え木)がなくても、木の板や布をうまく使えば、捻挫や骨折の応急処置ができます。

看護師の私は、日本では使い捨ての物品が豊富にある便利な病院で働いていたので、布一枚を何通りにも工夫して使うなんて経験がありません。そこで、私もボランティアさんと一緒に練習。周りに「結び方間違ってるよ」と、突っ込まれながら・・・。

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シュエドウ村、メティヨ村、コクワ村のボランティアさんにとって、これが最後の研修でした。次回は、研修修了式の様子をお伝えします。
posted by NICCO at 17:12| Comment(0) | ミャンマー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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