2015年06月17日

【ミャンマー少数民族支援】村のボウフラ対策:デング熱に関して

今回は、東京でも昨年発生したデング熱と、カレン州事業地の村でのボウフラ対策に関してお伝えします。


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ミンガラーバー。ミャンマー、パ・アン事務所の遠藤です。

ここカレン州では、本格的に雨季になりました。雨季の良いところは、3月〜5月の夏季より少し涼しくなり、景色が乾季より綺麗になることでしょうか。乾季は草が枯れて全体的に茶色っぽかった景色が、雨が降ると草木が成長し、山肌も緑になります。そして雨季になると田植えが始まり、水牛が田んぼを耕し、人々が手で苗を植えるという、未だに昔ながらの光景が見られます。

■デング熱に関して

ミャンマーで雨季に起こる問題の一つは、マラリアやデング熱など、蚊が媒介する感染症が流行る可能性が高いことです。最近、タイとミャンマーの国境付近でデング熱のアウトブレイクがみられているというニュースがありました。私たちのプロジェクトサイトの周辺でもデング熱が流行した村があり、保健局の職員がボウフラ対策を行ったそうです。

デング熱は、蚊が媒介するウィルス性の感染症です。2014年夏に日本でも感染例が報告されたので、
ご存じの方も多いと思います。
デングウィルス保有の蚊に刺されて感染すると、急な発熱、頭痛、全身の筋肉痛・関節痛、目の奥の痛みが出現します。3〜5日で解熱傾向となり、発疹がみられることもあります。人から人へ直接感染することはありませんが、デングウィルスに感染している人の血液を吸った蚊が他の人を刺すことで、感染が拡大します。
デング熱の治療薬はないので、解熱鎮痛剤の内服で症状を和らげ、水分をとって休息し回復を待ちます。一部、出血傾向や腹水などがみられるデング出血熱という重篤なケースになることがあり、特に子どもは注意が必要です。

デング熱流行地では感染予防が重要です。個人でできる事は、まず蚊に刺されないようにすること。
そして、蚊が発生しないよう環境整備をすることです。

■村のボウフラ対策

NICCOの保健ボランティアは、5月に蚊が媒介する感染症やボウフラ対策について研修を受け、その後、村の医療従事者と共にボウフラ対策活動を開始しました。

プロジェクトサイトの村では、日本のように各家庭に水道があるわけではなく、井戸や小川の水、または雨水を貯水槽やドラム缶に溜めて使用しています。このような水にボウフラが発生しやすいため、薬(Abate)を入れてボウフラを駆除します。

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薬(Abate)を入れてボウフラを駆除します。シュエドウ村

蚊は流れていない水の中で繁殖するので、庭に置いてある壺などに溜まっている不要な水は捨て、ボウフラの発生を防ぎます。

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ボウフラの発生を防ぐため、壺にたまった水を捨てます。 ミャインゴン村

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ボウフラの発生を防ぐため、容器にたっまてしまった水も捨てます。 シュエドウ村

ボウフラを駆除するだけではなく、住民への教育も重要です。ボランティアは各家庭をまわり、ボウフラの発生を予防するための指導や、デング熱が疑われる人を医療機関に受診させるようアドバイスをしました。

これから9月下旬頃まで雨の日が続くため、蚊が媒介する感染症に注意が必要です。保健ボランティアと医療従事者が協力し合い、住民のために引き続き健康教育を行っていきます。

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ミャインゴン村

http://www.kyoto-nicco.org/project/support/myanmar001.html
ミャンマーの少数民族を対象としたプライマリ・ヘルスケアと衛生環境改善支援

2015年6月17日
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2015年06月05日

【ミャンマー少数民族支援】ミャンマーの水かけ祭り

今回は、ミャンマーの「ダジャン」(水かけ祭り)についてお伝えします!


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トゥエヤダー ワンターバーデー(はじめまして)!ブログを書くのは初めてですね、ミャンマー、パ・アン事務所の大場です。ミャンマーでは4月中旬、ビルマ暦の新年を迎えるための「ダジャン(水かけ祭り)」というお祭りがあり、正月と合わせて一年のうちで一番長い休暇にあたります。ローカル・スタッフたちも家族の元で過ごしました。

その名の通り、水をかけ合うのですが、一年の汚れや不幸を洗い流すという意味が込められているそうです。タイやカンボジアでも同様の風習があるようですが、私にとっては初めてのダジャン、とても楽しみで、3点セットを準備しておきました。

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防水ケースは必須。開けずにスマホ操作できるスグレモノがいたるところで買えます。反撃用の水鉄砲と、家から出るのが嫌になった時のDVDプレイヤーも

準備といえば、子どもや若者は、休暇が近づくとどんどん髪を染めていきます。普段は、日々地元の人々が羨ましく、真似できることは真似をしてみたいと思う私も、さすがにこれはできませんでした。

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競い合うように髪を赤く染める子どもたち

町中で見られるイラストから、水かけの風景はこんな感じなのかなと思っていたのですが、その後、実態は大違いだということが分かりました・・・。

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町のそこここに見られる、微笑ましいイラスト

さて、町に出てみます。子どもたちが思い思いのポイントで待機、やってくる人を囲んで水をかけてあげます。水が大切な乾季の終盤ですが、水「かけ」という言葉から想像していた以上に、たっぷりと注がれます。まるで道端で行水をしているように全身ずぶ濡れになってしまいます。

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水をかけるだけが全てではないことも分かってきました。無礼講となるこの期間。普段はシャイで落ち着いた感じがするパ・アンの人々も、日常でやりたくてもやれないことをやるようです。

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さらに賑わってわっている所へ出てみましょう。
水をかけられるために乗用車やトラックの荷台に乗って町を練り回っている人の多いこと!アジアンハイウェイとも呼ばれる幹線道路、数十メートルおきに設けられた水かけポイントを、車が通るたびにバシャンッと音が鳴り響きます。この町にこんなに人いたのか、という感じです。

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しばらく前から、せっせと作っていたステージがどのように使われているのか楽しみにしていたのですが、すごい化粧をした若者や、酔っ払った大人たち、上半身裸のおじさん達が、ステージから放たれる水を浴びながら、大音量の音楽に合わせて、熱狂的に踊り続けています。昔はどんなだったのかな、ふとそんな疑問が頭をよぎります。ちなみに、ステージの周りに見える黄色い花は「ピダウ」といって、この時期に満開を迎える象徴的な花。美しいです。

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ひとまず無事に写真を撮り終えることができてほっとしました。一年のうちで最も暑い季節。体だけでなく、町全体がクールダウンした気がしました。私の一年の汚れもきれいさっぱり。最後はこれからも順調に活動が続けられますようにと、お寺をお参り。かけられた水がすべて衛生的なものばかりだったのかは、少し不安を残すところなのですが・・・。

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州都といってもパ・アンはやっぱり小さな町。喧騒を少し離れれば、ひっそりとした、休暇で止まった町を味わえます。

http://www.kyoto-nicco.org/project/support/myanmar001.html
ミャンマーの少数民族を対象としたプライマリ・ヘルスケアと衛生環境改善支援

2015年6月5日
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2015年05月26日

【ミャンマー少数民族支援】エコサントイレ見学会

今回は、ミャンマーでのエコサントイレ見学会とエコサントイレの仕組みについてお伝えします!

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こんにちは。ミャンマー、パ・アン事務所の遠藤です。

4月にミャンマーでは、ダジャン(水祭り、ティンジャンともいう)とお正月の大型連休がありました。普段は少し控えめな印象のあるミャンマー人が、ダジャンの期間中は豹変。高圧ホースで洗車のごとく水をかける人もいるし、髪を金髪に染めてサングラスをかけた若い人たちがトラックの荷台に乗って町じゅうで水を浴び、爆音の中で飲んで踊って大騒ぎ!ミャンマー人の普段とは違う面を見ることができて、いい経験ができました。

■エコサントイレの見学会

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皆で村中のエコサントイレを見に出発

先日メティヨ村とシュエドウ村では、エコサントイレ見学会が行われました。
前回の見学会は村の住民を対象にし、エコサントイレについて多くの人に知ってもらう事を目的としていましたが、今回はメティヨ村とシュエドウ村の両村からエコサントイレを所有している全世帯の方たちが集まり、お互いのトイレや家庭菜園を評価してまわりました。
夏まっただ中のミャンマー。40℃近い真夏日にもかかわらず、皆さん積極的に参加してくださり、グループワークや意見交換、エコサントイレの評価、家庭菜園の見学と、盛りだくさんの2日間でした。

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便を乾燥させながら寝かせる便槽に、水や虫が入らないか、清潔に保たれているかなど、みんなでチェック

■エコサントイレってどんな仕組みなんですか?

エコサントイレは尿と便をわけ、便に灰を混ぜ半年間寝かせることで、病原菌などの含まれない安全な肥料を作ることができます。また、尿も水で10倍に希釈し、肥料として使うことができます。便からの肥料はまだできていませんが、尿は多くのエコサントイレ所有世帯の家庭菜園で使用されており、既にその効果がみられています。

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水やりの際、週に3〜4回肥料(尿)を与えているローゼル(左)と、水のみを与えているローゼル(右)

シュエドウ村のナウ・セーさんの家庭菜園では、尿の使用の有無により、ローゼルの成長に明らかな差がみられています。

メティヨ村のソウ・ポタヨさんの家庭菜園では、尿をまいた畑のオクラは成長が早く、もう2回も実をつけたくさん収穫でき、肥料を使っていない畑のオクラは最近やっと実をつけたばかりだそうです。

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おいしそうなオクラの実は、種を蒔いてから2ヶ月くらいで収穫

見学会に参加した他の世帯も、化学肥料を購入しなくても、エコサントイレを使用することでこのようなメリットがあることがわかり、これからもエコサントイレを維持し、正しく使っていこうというモチベーションにつながったのではないでしょうか。今後、便から作られた肥料の効果をみるのが楽しみです。

ちなみに、私は畑になっているオクラを見るのは初めて。上向きに実がなるんですね。パ・アンの市場ではオクラは4本で5円と安いのでよく買っていますが、どのように実をつけるのかはこのエコサントイレ見学会で見るまで知りませんでした。

もうすぐ、エコサントイレを建ててから初めての雨季がやってきます。便槽に雨水が入らないよう細心の注意を払いながらモニタリングを行い、確認と修繕を進めています。

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2015年5月26日
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