2013年10月04日

マラウイ ザピタ村便り18:住血吸虫症キャンペーン−その4−「一斉検査・治療A」

ムアスエラブアンジー?(Good afternoon, How are you?)
NICCOブログを読んでくださっている皆さま、いつもありがとうございます。NICCOマラウイ事務所でインターンをしている永山将樹です。
前回に引き続き、ビルハルツ住血吸虫症キャンペーンの一斉検査・治療についてお届けいたします。

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村のお母さんたち。このうち何名が血尿だと思いますか?

みなさんは、血尿がでたことがありますでしょうか。
少しでも色がおかしければ、不安になり、インターネットや本で調べるか、病院に行くか、生活を見直すか、周りの人に相談するか、いずれにしても放置はあまりしないのではないでしょうか。

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尿検査をし、結果を紙に書き、本人に渡すHSA

陽性であれば中に進み、陰性であればここで帰宅です。

医療事業では、巡回診療を月に一度行っています。巡回診療では、血尿をはじめ、その他、尿や排尿に関する訴えがある人にのみ尿検査を行ってきました。といっても、自分の尿のことを訴える患者さんは毎回ごくわずかでした。気づいていないか、気づいていてもおかしいと思っていないのか…。

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体重を量っている様子

陽性の人は、まず体重を量ります。赤ちゃんは写真左上に吊るしてある体重計に吊り下げて量ります。量っている男性たちはVHC(村落保健委員会)のメンバーで、奥の男性は検査しながら踊っていました。私も一緒に踊り、気づいたら友だちになっていました。彼の名はマクスウェロ君です。

この日の検査では、なんと、57%の村人に血尿がでていることが発覚しました…!2人に1人以上が血尿。中には、ほぼ血と変わらないような赤さの人や、ドロドロ状の赤い尿の人もいました。
あまりにも赤すぎたりドロドロだったりすると、他の病気の可能性も疑われます。

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診察の様子

体重を計った後、MA(Medical Assistant)の診察を受けます。他の人から見えないように、木枠で壁をつくっています。MAとは、医学部を卒業した医者ではありませんが、診断や薬の処方を行い、ほぼ医師と同じ医療行為を行うことができる立場の人たちのことです。マラウイでは、医師免許を取得したお医者さんの数が圧倒的に少ないため、地域の保健センターなどでは専門学校で勉強した人が、お医者さんの役割を担っています。

薬を処方されたら、出口付近でバナナとプラジカンテル(駆虫薬)を受け取り、その場で飲みます。空腹状態で飲むと胃によくないので、バナナを先に食べてから薬を飲みます。薬の効果は高く、ちゃんと飲めば病気は治ります。

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薬を飲む子どもと見守るお母さん。大きな錠剤ですが、皆がんばって飲んでいました。

NICCOマラウイ事務所は今回5日間を通して、863人の村人にビルハルツ住血吸虫症の一斉検査・治療を行いました。血尿があり住血吸虫症の疑いがあったのはうち347人(40%)で、特に16〜39歳の女性(月経中の女性を除く)は80%以上が血尿でした。
ここで、ブログの最初の写真をご覧ください。ここに写っている女性の80%、10人中8人が血尿であり住血吸虫症の疑いがあります。

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村のお母さんたち

この地域で住血吸虫症患者が多い原因として想定されるのは、住血吸虫症の原因となる巻貝が生息する川の水を生活で使用していることが1つあります。洗濯やお風呂など、村人にとっては生活に必要なため使わざるをえません。
NICCOは井戸を村に10基つくり、川でなくつくられた井戸を使用する村人も増えています。ですが、より川の近くに住んでいる村人にとっては楽で便利なため、井戸と並行して川を使用しています。

どうすればビルハルツ住血吸虫症患者を減らすことができるか、今回の結果を基に、幕内看護師を筆頭に現地保健省職員らと共にNICCOは試行錯誤しながら取り組んでいきます。
少しでも村人の病気がよくなり、苦しみを少なくするために、全力を尽くしています。

みなさんは、どうすればこの問題が解決できると思いますか。もしよろしければ、私たちと共に考えていただき、意見をいただければ幸いです。

お立ち寄りくださり、ありがとうございました。
トナナ〜!(See you〜!)

永山将樹


☆★☆ NICCOの活動に是非ご協力ください ★☆★

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2013年09月19日

マラウイ ザピタ村便り18:住血吸虫症キャンペーン−その3−「一斉検査・治療@」

ムアヅカブアンジー?(Good morning, How are you?)
NICCOブログを読んでくださっている皆さま、いつもありがとうございます。NICCOマラウイ事務所でインターンをしている永山将樹と申します。

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DJと音楽に合わせて踊る子どもたち。今回もDJを呼び、音楽とダンスと共に実施します。

前回と前々回に引き続きビルハルツ住血吸虫症についてお届けいたします。今回は、先日5日間に渡り実施した一斉検査・治療についてです!

ビルハルツ住血吸虫症は、マラウイ全土で流行している感染症です。NICCOがプロジェクトを行っているザピタ村は、感染経路となる川沿いに位置し、高い罹患率が予想されますが、政府による検査などは実施されていません。そこでNICCOは、現状を把握すると共に、感染症患者には薬を配布することで罹患率を下げるため、一斉検査・治療を実施しました。

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教会の中で、保健調査員(HSA)にブリーフィングを行っている幕内看護師。広くて実施しやすいため、村の教会で行われます。

検査は、スタッフだけでなくHSAとVHC(Village Health Committee)のメンバーにも手伝ってもらいます。それはNICCOの事業が、現地の人々の育成を大切にしているからです。
かつては自分の担当している村に行ったことすらなかったHSAも、今では村人がどんな状況にあるかを把握できています。検査の手際も格段によくなり、自ら考えて行動できるようになってきました。
実施前のトレーニングの様子はこちら!

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検査前に村人たちに説明をする幕内看護師とHSA。

村人たちは説明を聞いた後、受付に向かいます。

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受付をするNICCOスタッフ原田悠子とHSA。

ここで村人たちは自分のヘルスパスポートを提示し、尿検査用のカップと検査用紙を受け取ります。
ヘルスパスポートとは、日本で言うカルテのようなもので、マラウイでは1人1冊100クワチャ(マラウイのお金の単位。100クワチャで33円ほど。)で購入します。そこにはこれまで受けた診断や処方など、過去の病院での記録が全て書いてあり、これを見れば健康状態の推移がわかります。

ヘルスパスポートは1人1冊でないと意味がないのですが、お金がなくて買うことのできない家庭では1冊を使いまわすなどしていて、1冊に家族全員の病歴がごちゃごちゃに記載されている、という状況もあります。

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この黒いビニールで覆われた中で尿を採取します。

尿の採取は、ほとんどの村人にとってはじめてのことです(!)。そのため、大人も子どももカップになみなみ入れてきて、運ぶ最中や検査をするときにこぼれること多数。笑
こぼれたり少し触ったりしても軽く拭く程度で、気にする様子の全くないところに、衛生教育の不足を垣間見ることができました。

この後、いよいよ教会内で検査スタートです!

次回は、検査の様子と検査結果をお伝えいたします。
お立ち寄りくださり、ありがとうございました。
トナナ〜!(See you〜!)

永山将樹

☆★☆ NICCOの活動に是非ご協力ください ★☆★

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2013年09月12日

マラウイ ザピタ村便り18 住血吸虫症キャンペーン −その2−

みなさま、ごきげんよう!
先日フィールドからの帰り道に、緩やかな坂道で故障してしまった大型バスを乗客全員で押している情景を目にし、マラウイ人の力強さ、ポジティブシンキング、助け合いの精神、強固な絆などなどをまとめて実感した、マラウイ事務所助産師の幕内良子です。(写真↓)
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さて、本題に入ります。先日のブログ、住血吸虫症キャンペーン−その1−でお知らせしましたが、住血吸虫症キャンペーン実施中です。2日間の住血吸虫症および尿検査のトレーニングを受けたHealth Surveillance Assistant (HSA: 保健調査員は村に住み、村人の疾病予防や保健衛生活動を行う保健省から派遣された人)たちと共にNICCOマラウイは1週間かけて、村での住血吸虫症に関する健康教育を行っています。
この健康教育の目的は、住血吸虫症の感染ルートや症状、予防行動について村のみなさんに知ってもらうことと、キャンペーンの後に行われる、一斉調査・治療の宣伝です。一斉調査・治療に関しては、検査や治療の方法について、また、検査の重要性を伝えることによって、当日の参加を促すことも大切なのです。

では、この健康教育キャンペーンの内容を、順を追ってご説明しましょう!
まず、お昼過ぎに現場に到着しまして、会場設営。DJを雇い、大音量でジャンジャカ音楽をかけて人を集めます。
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一時間程経過した後、人々の集まり具合を見ながら、健康教育スタート! …の前に行われるのが「お祈りの時間」。人口の約70%がキリスト教徒であるマラウイでは何かを行うときは必ず「お祈り」から始まるのです。もちろん子供だって犬だって、静かに座って目を閉じてお祈りをしますよ。(写真↓)
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その後、HSAがマイクを握って、熱く語ります。
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「川で洗濯や水浴び等はやめましょう。家の近くにある井戸を使ってください。」「畑作業の時には必ず長靴をはきましょう。長靴はそんなに高くはありません。」「川やその近くでおしっこをしないようにしましょう。おしっこはトイレで!」「おしっこに血が混ざることがあったらすぐに病院へ行きましょう。住血吸虫症の可能性が高いです。」などなど。住血吸虫症とは何か、何のために予防行動をとらなくてはいけないのかなどを含めて丁寧に説明します。

次ー!
なんと、今回は演劇グループさんにもご協力いただいて、劇を通してより分かりやすく説明。マラウイでは、演劇グループがいろいろなイベントで活躍するのです。保健センターなどでも、健康教育に演劇を取り入れることも多いとか。演劇グループのメンバーたちはどうやら演劇を副業にし、保健センターやこうしたNGOなどの要請を受けて劇を演じて、小銭を稼いでいる模様です。
「家に水が無いから、川で水浴びをしたい。」と訴える娘と「住血吸虫症になってしまうから、川でお風呂に入ったらダメよ。井戸から水を汲んできなさい。」と諭すオカンと時々オトンの物語。
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観衆をも巻き込んだ迫力のある演技と観衆の笑いを誘うユーモラスな演劇。そして、劇の途中でHSAたちが、「今の場面で、お母さんがなぜ川に入るのを反対したのでしょうか。住血吸虫症とは…」といった具合に、所々にコメントを入れながら、住血吸虫症の予防について詳細を説明。そんなわけで、観客の皆様は子供も大人も釘づけのひと時でした。
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最後に、一斉調査治療の説明、宣伝を行い終了です。
DJが機材を片づける直前まで、みんなで踊りまくって、健康教育デイは幕を閉じます。
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この健康教育が村人の心に強い印象を与えてくれれば大変嬉しく思います。また、参加してくれた村人の多くが一斉調査・治療の当日もやって来てくれることを願ってやみません。

キャンペーンの後に行われる、住血吸虫症一斉調査・治療については、住血吸虫症キャンペーン−その3−のブログでご報告させていただきます。それでは、みなさま ティオナナ(またね!)。


☆★☆ NICCOの活動に是非ご協力ください ★☆★

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