2014年03月27日

マラウイ ザピタ便り20:村人の生活の必需品。「蚊帳」の現状

ムリブアンジ! みなさん、こんにちは。NICCOマラウイ事務所の幕内です。
日本はそろそろ春がやってくるころでしょうか。

ただ今、マラウイは雨季真っ最中です。この時期の月間降水量は約200oで、気温は23度程度です。降水量も増え気温も高いために蚊が多く発生し、蚊が媒介する病気である「マラリア」を発症する人々が一段と増えるのもこの時期です。
NICCOマラウイ事務所が実施している巡回診療でも、ここ数か月はマラリア患者数が増えており、治療に保健指導、健康教育に生活調査…とNICCOスタッフたちはいつも以上に大忙しの毎日を送っています。

今回みなさんにご紹介したい活動は先月実施しました「蚊帳モニタリング」です。
蚊帳はここで暮らす人々がマラリアの原因となる蚊から身を守るためになくてはならない大切なもの。NICCOマラウイ事務所では昨年までにマラウイ政府と協力して、活動地のすべての世帯に蚊帳が行き届くように蚊帳を配布しました。
配布したものの…実際に村人は蚊帳の中に入って寝ているのか、蚊帳は正しくつるされているのか、適切に管理されているのか…という謎を明らかにするために、約1000世帯を一軒一軒訪ねて蚊帳を見せてもらい、「モニタリング」を行ったのです。

保健調査員と若者のアルバイトを雇い2人1グループで一日に割り振られた世帯を回り、家の中にお邪魔して蚊帳をチェック! 調査票に記載していきます。

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↑村人に蚊帳使用についての質問をしながら、調査票を埋める調査員とアドバイスをするNICCOマラウイ事務所の原田プロジェクトマネージャー

質問を終えたら、お部屋にお邪魔して蚊帳のコンディションや吊るし方を確認します。そして、必要に応じて正しい蚊帳の張り方や、管理方法、洗濯方法などについて助言します。

写真をご覧ください。
とあるお家の寝室↓。蚊帳がつられていますが、吊るしている四隅が狭すぎて、これでは蚊帳の中にいても体がネットに接し、蚊に刺されやすくなります。
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そんなときは、吊り直し作業。所狭しと衣類や寝具がつりさげられている部屋の中から蚊帳がなるべく大きく・広く、そして頑丈に吊るせる場所を探して、紐で結び留めます。↓(写真はフラッシュにより明るく見えますが、実際は電気がなく窓もないお部屋が多いため薄暗い中の作業で、なかなか大変です)
「こことここに、紐を留めてくださいね」とお家の人に話しながら作業を進めます。
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こちらのお家では、蚊帳を高く吊りすぎですね。下の隙間から蚊が入りたい放題です。こんな場合は少し低めに吊り直し。
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あっ! 穴も開いていますね。
こんな時は縫わなくてはなりません。

理想は↓このような感じ。蚊帳の裾をしっかりマットの下におり込みましょう。
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紐を吊るす場所も大切です。
たいていの人は部屋の壁の煉瓦と煉瓦の間に挟んだ釘に巻きつけています。
(ズーム写真↓)重みで釘が抜け落ちたり、紐が外れたりしないように、釘の打ち付けなおし、紐の巻きつけ直しが必要な世帯が目立ちました。
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今回のモニタリングでは、ザピタ地区全体で25%近くの世帯が蚊帳を正しく使用できておらず、また20%の家庭では、破けていたり、ひどく汚れていたりなどコンディションの悪い蚊帳を使用しているという結果が出てきました。

この結果を受けて私たちは、また新たに試行錯誤しながら活動を発展させています。頻繁に蚊帳をチェックさせてもらったり、吊り直しを行ったり、健康教育にも実際に蚊帳を使ってデモンストレーションをしたり…などなど、スタッフみんなで「あーでもない、こーでもない」と案を出し合いながら、今日も村を歩きます。

*おまけ*
「蚊帳を正しく使いましょう」と皆で声張り上げて健康教育をおこなった帰り道に見つけた、庭の植木の囲いに使用される蚊帳…↓。こんな風に蚊帳が転用されてしまうのも現状です。村の人々の本当の理解を得ることと行動を変えることの難しさを実感させられる瞬間です(涙)
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☆★☆ NICCOの活動に是非ご協力ください ★☆★

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2014年03月18日

マラウイ ザピタ村便り19:Field dayを行いました!

マラウイ・リロングウェ事務所の仙道です。こんにちは!
今回のザピタ村便りは、村長さん向けに行ったField dayを紹介します。

Field dayには事業地であるマリリ地区のほぼ全員にあたる40名近くの村長さんと、村民の方を合わせて100名ほどに参加して頂きました。今回は、NICCOの事業経過を村民の方に報告することにより、事業についての理解をさらに深め、より良い活動にするために企画しました。

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村長さんたちが集まってきました。

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まず、スタッフのChimwazaがエコサントイレの紹介をしています。エコサントイレは屎尿分離型の便と尿を分けて収集し、肥料にできるトイレで、衛生改善、土壌の肥沃化、化学肥料を購入する支出を抑えられる、一石三鳥のトイレです。
*エコサントイレの詳細はこちらをご参照ください→
http://www.kyoto-nicco.org/project/malawi/001.html

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次に、エコサントイレで作られるエコサン肥料を用いた試験農地のを紹介です。この日は、試験農地を耕してくれている村民ボランティアが説明を行ってくれました。エコサン肥料を用いた農地は、化学肥料と同様の生育状況で、収穫量も同じくらいの量を見込めます。マラウイでは化学肥料は高く、農家の方の重荷になるケースも少なくありません。エコサン肥料は日頃の生活から生み出されるもので、お金のかからない肥料です。また、作る時に灰を用いて作るためるため、ミネラルの補給にも役立ちます。

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次は、モリンガの植林です。生育が早く、1年目に植えたものはもうこんなに大きく育ちました!モリンガの葉は栄養価が非常に高く、栄養改善を目的とした料理教室にも使っています。また、栄養不足に陥る子供にとって貴重な栄養源にもなります。

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最後に井戸の紹介をしました。井戸は本当に需要が高く、いつも村長さんに井戸を建ててという要望を聞きます。2年目においても10基の井戸建設を予定しており、より多くの方に清潔で安全な水を供給します。

当プロジェクトは、主に外務省からの資金協力(日本NGO連携無償資金協力)、皆様の募金から活動を行っております。これからも皆様のあたたかいご支援をよろしくお願いいたします。

☆★☆ NICCOの活動に是非ご協力ください ★☆★

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2014年01月05日

【アフリカ・マラウイ】リロングウェ県マリリ地区ザピタ村での医療プロジェクト、フェーズ2が開始しました!

マラウイ・リロングウェ事務所の仙道昭平です。こんにちは!

2013年12月13日でマラウイ医療プロジェクトが2年目を迎えました!
NICCOはこれまでに「飢餓の起きない村づくり」をテーマに、2006年から約7年にわたり、農業や医療を中心とした活動をしてきました。2012年12月からは、リロングウェ県マリリ地区ザピタ村において、保健・医療・衛生及び栄養状態の改善を通し、マラウイ人専門家の育成を図り、人々が健康的な生活を営めるよう、持続的な村落内医療支援モデルを構築することを目標に支援を実施してきました。
そしてフェーズ2では、前フェーズに引き続き保健・医療分野の活動をさらに発展させること、さらに第1フェーズで確立した定期的な保健・医療活動を、地域の住民組織によって持続可能な継続できる仕組みづくりを支援していきます。

それでは保健・医療分野の具体的な活動を紹介していきます!
公衆衛生・栄養改善活動として、安全な水の確保として浅井戸建設(10基)を行うとともに、前フェーズで設立した井戸管理委員会の自立支援を行います。

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完成した井戸と子供たちの様子。井戸のない場所では、不衛生な河川の水が飲料水として利用されていたため、多くの村民が下痢や住血吸虫に悩まされていました。


また、エコサントイレの建設(約80基)を行うと同時に、エコサン肥料に関する啓発/教育活動を実施し、公衆衛生と農業の循環システムを普及させることで持続的なエコサントイレ使用の定着を目指しています。
*エコサントイレについてはこちらを参照ください→http://www.kyoto-nicco.org/project/malawi/001.html

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屎尿分離型のエコサントイレ、下水道設備のない途上国では衛生的で環境への負荷も少く、排泄物を肥料化できる一石三鳥のトイレです。写真左は弊会スタッフのGyeratu、写真右は村民の方で、自前でトイレに木製ドアをつけていました!


栄養改善としては、前フェーズにおいて植林した栄養豊富な有用樹であるモリンガ(約25000本)を活用し、乳幼児の栄養改善などを支援します。この他にも救急自転車を用いた救急搬送システムの運営確立などを行う予定です。

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モリンガナーサリーの様子。村民のみなさんの管理で、種まきから水やり、植付けを行いました。フェーズ2ではモリンガをパウダーにして栄養材にしたり、モリンガ石鹸を作ることにより収入創出にも結び付けます!


また、前フェーズで定期的な実施体制を確立した保健・医療活動においては、現地医療者や各村の人々に手によって母親学級、妊産婦検診、妊産婦登録などの母子保健活動を行うこと、巡回診療やHIV/AIDSの感染予防活動、マラリア対策、住血吸虫症対策などを引き続き強化していきます。
*巡回診療では7月末時点で約2700名 の患者を診察・治療し、住民の疾病状況の把握と、傷病の早期発見・治療を行いました。

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妊産婦検診の様子。NICCOが事業を開始する前後の半年間を比べると、最寄りの病院施設での分娩数が約40%、妊産婦健診を受診した妊婦の数が約50%上昇し、適切な検診・分娩を受けられる妊産婦の方が着実に増えています。


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マラリア陽性患者に薬の説明をする現地医療者。フェーズ1の初期検査では、マラリア罹患率は全体で59.3%(1,240名/2,092名)と非常に高い結果でした。陽性と診断された住民に対しては、治療薬を正しく試用したのかなどフォローアップミーティングを実施しています。その結果として11月の調査では、罹患率が32%と30%近く罹患率を下げることができました。


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当プロジェクトにおいて外務省から資金協力(日本NGO連携無償資金協力)を頂いております。先日行われた在マラウイ日本大使館での調印式の様子です。

フェーズ2においても、駐在の日本人スタッフ2名、日本人医師1名、日本人看護師1名とマラウイ人スタッフ6名みんなで奮闘していきます!これからも皆様のあたたかいご支援をよろしくお願いいたします。



NICCOがマラウイで実施する「飢餓の起きない村づくり」についてはコチラ
http://www.kyoto-nicco.org/project/malawi/cat66/malawi-index.html



☆★☆ NICCOの活動に是非ご協力ください ★☆★

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