2015年01月27日

【シリア人道支援】物資配布プログラム

こんにちは!
ヨルダン事務所インターン生の岡です。
最近首都のアンマンでは雪が降り、私たちのアパートのあるアンマン市内シメサ二地区もかなり雪が積もりました!ヨルダンは冬でももっと温暖なイメージだったので驚きでした。日本の冬と変わらない寒さです。(泣)

さて今回は、NICCOの行う物資配布プログラムについてお伝えします。

物資配布プログラムとは?
シリアからザルカ市内に避難して来た難民と、それを受け入れている地域のヨルダン人貧困層に対して越冬支援物資、衛生用品、スクールキット等を配布しています。これにより、シリア難民の厳しい避難生活と地域のヨルダン人貧困層の負担を緩和します。

支援を必要とするシリア難民は、自ら当会ザルカ支援センターに赴き、NICCOのデータベースに登録します。登録を済ませるとNICCOの支援対象者になります。
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↑登録に訪れるシリア難民(右)と彼女らの情報をデータベースに打ち込む現地スタッフ(左)

ザルカ支援センターではシリア難民であることを証明するUNHCR発行の難民証明証、ザルカに住んでいることを証明するためのザルカ住民証明カードを提示します。NICCOの裨益者情報データベースにはそれら証明証の詳細のほか住所・電話番号・家族構成などの個人情報を登録します。
毎日、続々とシリア難民の人々がセンターを訪れ、個人情報の登録や更新を行っています。
多いときには部屋に入りきらず外の階段まで列ができることもあります。

データベースにはこれまでで11,000世帯(約55,000人)のシリア難民が登録されています。

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↑2012年12月から現在までに登録されているシリア難民情報を控えたファイルたち

と、いつものセンター登録所はこのような様子です。

そしてここからは物資配布プログラムから、最近行われた家庭訪問についてお伝えしたいと思います。

1月14日から7日間、14人(2人1チーム)で次回の越冬支援物資配布(2015年2月予定)のために600世帯ほどのシリア難民家庭訪問が行われました。

次回の物資配布の対象は500世帯で、配布物はガスヒーター、ガスシリンダー、ガス補充チケットとブランケットです。

この家庭訪問は、NICCOのデータベースに登録済みのシリア難民の中から、物資の必要性を確認し、物資配布対象とする500世帯を抽出するためのものです。
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↑家庭訪問予定の家族リスト(住所・電話番号・家族構成など)

各チームがこのリストを頼りに車でザルカ県内に散らばるシリア難民の家を1日20~30軒訪問して回ります。

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ザルカ市内の道は複雑で、現地スタッフでも土地勘のない場所もあります。わからない場合は道行く人々にたずね、訪問先の家族に誘導してもらってやっとたどり着きます。携帯電話と軽いフットワークが欠かせません。

訪問先のお宅に着きました!
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↑ようやく見つけた訪問先のお宅

さっそく家にお邪魔してリビングや寝室など次々と部屋の様子や生活状況(特に家族人数に見合ったガスヒーターやブランケットがあるかどうか)を確認して物資配布が必要な世帯かどうかを評価します。

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↑アセスメント用紙にこの世帯の個人情報を記入しているところ

こうして7日間で7チームがそれぞれの家庭訪問で行った評価をもとに次回の物資配布対象となる500世帯を選出します。

次回の物資配布が無事行われ、私たちが見てきたような物資を本当に必要としている世帯に必要なものが届き、厳しい生活が少しでも緩和されることを願います。

最後に、物資配布からすこしずれますが今回の家庭訪問で裨益者との会話を通して思ったことです。
どの家族も言っていたのは「お金が必要」ということです。
しかし、シリア難民がヨルダン国内で職に就くことは認められていません。このことがシリア難民にとって生活するうえでの最大の障壁になっているのではないかと思いました。
ザルカ市内に住む彼らの家はすべて借りている家で、彼らにとって決して安いとは言えない家賃を毎月支払わなくてはいけません。収入を創出できない彼らの大半は少しずつ貯金を切り崩して生活費に充てているようです。
ヨルダンでの避難生活が長引けば長引くほど貯金は底をつきます。そうなった場合彼らはどうなるのでしょうか?
私が同行させてもらったチームが訪問することになっていたいくつかの世帯はすでにそこには住んでおらず、難民キャンプに移動していました。このように市内で生活できなくなった世帯はほかに行く場所もなく難民キャンプに移動せざるを得ないことが多いようです。しかしキャンプの生活環境はとても劣悪です。
職に就けず収入の限られた彼らが、少しでも環境の良い場所で暮らし続けるためには、より一層外部からの援助を受け続けることが必要不可欠になっていくのではないかと思いました。



*NICCODのシリア内戦の被災者に対する人道支援事業 (ヨルダン人貧困層に対する支援を含みます)
http://www.kyoto-nicco.org/project/support/syria001.html
*“JORIA” Facebook:
https://www.facebook.com/joriaforwomen?ref=ts&fref=ts
*JORIA オンライン販売サイト:SOUQ HALAB(スークハラブ)
http://eathalal.jp/

※JORIAとは本事業の女性向けプログラム参加者の中から有志が立ち上げた制作グループです。

ヨルダン事務所
ザルカ支援センター
インターン生
岡 玖美

☆★☆ NICCOの活動に是非ご協力ください ★☆★

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2015年01月26日

【ミャンマー少数民族支援】シュエドウ村保健ワークショップ

ミンガラーバー(こんにちは)。ミャンマー、パ・アン事務所の遠藤です。
パ・アンはいま一年で一番涼しく、乾季なので雨もほとんど降りません。ほぼ毎日晴天が続き、夜は満点の星空が見られます。

12月に第5回保健ボランティア研修が行われ、ボランティアの皆さんは生活習慣病などの慢性疾患、伝統医療やストレス・マネジメントなどを学びました。
ボランティアさんはその後自分たちの村でワークショップを開催し、研修で得た知識を住民に伝えることで、村全体の健康向上に貢献する役割を担っています。
今回は、1月上旬にシュエドウ村で行われたワークショップの様子をお伝えします。

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教会で行われたワークショップの様子

研修はミャンマー語で行っていますが、住民の中には村で話されているカレン語しか理解できない方もいるため、ボランティアさんは事前にカレン語でシナリオを作るなど、しっかり事前準備をしています。
皆で役割分担し、一人ずつ様々な疾患の説明をしました。今回のワークショップは内容が多岐にわたるので、トピックごとに司会役が要約し、参加者に適宜質問もしながら、ワークショップを聞きにきてくれた方がより理解できるよう工夫しています。

ミャンマーでも、日本と同様に生活習慣病がみられます。私たちのプロジェクトサイトでは、特に高血圧の人が多いそうです。今回のワークショップでは、高血圧や糖尿病の予防、肥満や喫煙に起因する他の病気についても扱いました。
ミャンマーでは日本のように定期健康診断が行われていないため、高血圧や糖尿病を患っていても、早期発見が難しいのが現状です。また、ワークショップに参加した住民の中には、慢性疾患になったら継続して内服治療する経済的余裕がないという方もいました。
そのため、食事や運動、喫煙などの生活習慣を見直し、病気を予防することが重要です。

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小さい子どもがいるお母さんたちも参加

ワークショップを通して参加者がどの程度理解できたかを把握するために、最後に小テストを行っています。住民の中には文字の読み書きができない方もいるため、問題はビルマ語とカレン語で読み上げ、解答は○か×を書いてもらいます。
この日、正解率60%以上だった人は参加者全体の9割を超えていました。

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小テスト中の様子

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シュエドウ村の保健ボランティア
(一番左)NICCOミャンマー人スタッフ・タンダーさん
(中央)NICCO看護師・遠藤
posted by NICCO at 11:13| Comment(0) | ミャンマー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年01月22日

【シリア人道支援】カウンセリング 家庭訪問

 Happy New Year!
新年あけましておめでとうございます!今年もよろしくお願い致します。

ヨルダン事務所インターン生の岡です。みなさんはどんな休暇を過ごされたでしょうか?
お節料理に初詣に、、、なんてそんな日本のお正月のイベントムードはヨルダンには微塵もありません。こんなところに、イスラム世界を肌で感じる今日この頃です(笑)。

2015年も皆さんにとって素敵な年になりますように、遠いヨルダンからお祈りします。

さて、新年最初のレポートは、カウンセリングプログラムの家庭訪問についてです!

12月9日、ソーシャル・ワーカーと日本人看護師が精神的不安や経済的問題を抱えた家庭(3軒)を訪問し、面談を行いました。

カウンセリングプログラムとは、シリア難民やヨルダン人貧困層に対して精神保健面の支援として、シリアでの紛争、困難な避難生活や貧困生活から生まれたトラウマやストレスなどの精神的な問題の緩和を目的としたプログラムの1つです。

このカウンセリングプログラムは以前ご紹介した心理社会的ワークショップよりもさらに臨床的なレベルで、地元の精神科医・心理士・ソーシャル・ワーカーなどが中心となって行われています。

そして、カウンセリングプログラムの一環である家庭訪問は、様々な問題を抱えた人々が対象であり、現地のソーシャル・ワーカーが彼らの生活の実情を知り、今後の支援につなげることを目的としています。

この日訪問した3軒はヨルダン人家族1世帯、シリア人家族2世帯で当会のザルカ支援センターから車で30分ほどの街にありました。

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↑訪問先のお宅に向かう現地ソーシャル・ワーカーのレイラ

カウンセリング内容は各家庭の状況ごとに様々で、家庭内の人間関係から経済的な問題や健康面での問題まで幅広いものでした。

ここからは特に訪問したシリア人家族2世帯について、見聞きしたことを少しご紹介します。

シリア人家族(1軒目)
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↑家族の話を聞くソーシャル・ワーカーのレイラ(左奥)と森尾寛之看護師(左)
9人家族。
シリアのダラ出身。
カウンセリングでは主に家族1人1人の状況について話されていました。子供たちは全員教育を受けています。長男は爆撃でこめかみと左足を負傷していました。母親は医者から処方される薬を服用しないで生活することを望んでいました。また、こうしてNICCO現地スタッフが家庭訪問に来て、カウンセリングを受けることが一番の薬だと言っていました。
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↑外までお見送りしてくれた訪問家族の方

シリア人家族(2軒目)
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11人家族。
カウンセリングでは主に家族の健康面の問題について話されていました。
シリアで自由軍兵士だった息子さんを1人亡くしているようです。父親は脳梗塞を患い高血圧の薬を服用していました。またNICCOのザルカ支援センターに4回ほど登録に行ったが、まだ物資配布が回ってこないことを相談していました。

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↑こちらの家族も外まで見送りしてくれました

今回家庭訪問に同行させてもらい、初めて現地の人々の生活の現状や問題に直接触れることができました。その中で特に印象に残っていることが2つあります。

1つ目はシリア人家族の家の様子です。ヨルダン人家族の家を訪問した時は応接間に通されました。一般的なアラブ諸国の家のように絨毯と大きなソファ、テレビなどの家具がそろっていました。しかしその後のシリア人家族の家は絨毯とマットレスなど以外ほとんど家具がなくがらんとしてとても寒そうな印象でした。同じ国に住んでいてもヨルダン人と、避難して来たシリア人でこんなにも暮らしに大きな差があることにショックを受け、難民キャンプの外でもシリア難民の生活は厳しいものなのだと感じました。

またWFP(国連世界食糧計画)は継続的な支援を可能にするためにキャンプ外に住むシリア難民1人当たりの食糧補助を今年1月分、20JDから13JDへ減額することを決めました。これから彼らはどう暮らしていくのでしょうか?

2つ目は、しかしそうした状況でも、家に伺うとみんな笑顔で飲み物やケーキを出して出迎えてくれることです。私はここにイスラム教の客人をもてなす精神とアラブ流の歓迎の心を感じました。私はそれを少し申し訳なく感じつつも、とてもうれしく思いました。

この家庭訪問が今後もNICCOの有効な支援につながっていけばと思います。


*NICCODのシリア内戦の被災者に対する人道支援事業 (ヨルダン人貧困層に対する支援を含みます)
http://www.kyoto-nicco.org/project/support/syria001.html
*“JORIA” Facebook:
https://www.facebook.com/joriaforwomen?ref=ts&fref=ts
*JORIA オンライン販売サイト:SOUQ HALAB(スークハラブ)
http://eathalal.jp/

※JORIAとは本事業の女性向けプログラム参加者の中から有志が立ち上げた制作グループです。

ヨルダン事務所
ザルカ支援センター
インターン生
岡 玖美

☆★☆ NICCOの活動に是非ご協力ください ★☆★

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posted by NICCO at 10:42| Comment(0) | ヨルダン・シリア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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